舛添要一、立花隆などによる書評の雑誌記事
専門家による本書の書評:
画期的な著作。ヴェルナー氏の明晰なスタイルは読者をつかんで放さない。まるでサスペンス小説を読んでいるような気がしてくるほどだ。一つ一つの章がパズルの一片であり、じつに驚くべき独創的な結論に至る。これほど、専門家でない人々にもよくわかるように書かれた本は珍しい。通説を打破した独自の発想で、著者は現代日本の経済史を書き換えた。本書のもつ意義は日本のみにとどまらず、中央銀行がもつ経済的権力について思慮深い分析が行われている。日本型「経済モデ
ル」に関する洞察力に満ちたヴェルナー氏の分析は、まさに読者の目を開かせるもの である。
ヴェルナー氏の著書は論争を巻き起こすだろう。だが、彼の見解は独自の実態調査 に裏づけられている。本書によって、最近の日本経済史の重要なエピソードがいま明
らかになる。
(マッキンゼー・アンド・カンパニー、アジア調査部長、トビアス・ホシュカ博士、バンコック)
アジアの経済危機に関心のある人なら誰でも、徹夜してでも読まずにはいられないだろう。
(ジョージタウン大学経済学部教授:ポール・マクネリス博士)
『円の支配者』は、グローバルな金融市場にとって非常に重要で、かつ厄介な二つの問題をとりあげている。中央銀行への危険なほどの権力の集中と信用バブルの欺瞞的な性格である。
(経済アドバイザー:ピーたー・ウォーバートン博士)
日本経済についてはまったく新しい目で評価する必要がある。本書はこれまで私が見たなかで最良のものであり、最も面白いものである。『円の支配者』はただちに、この分野での基本図書になるだろう。
(上智大学教授:専攻=金融論 デクラン・ヘイズ博士)
この重要な本をぜひおすすめしたい。わたしは本書を読みながらすっかり心を奪われてしまった。ヴェルナー氏の洞察はじつに刺激的であり、この本はビジネス、金融、研究に携わるすべての人にとって極めて大きな意義をもつ、必読の書である。じつに面白く、読みやすく書かれている上に、その論理は力強く、説得力がある。
(ゴールデンゲイト大学教授:専攻=金融論 ハンク・プルーデン博士)
これは論争の種になりそうな本だが、つぎの理由から本書を推奨したい。日本銀行の歴史については著名な本が何冊かあるが、いずれも1960年代に出版されたものであり、バブル期とそれ以降の経済については書かれていない。『円の支配者』の特徴は、現在の視点で日銀の歴史をとりあげる最初の試みだということである。本書は研究者、実務家双方の大きな関心を引くにちがいない。
(東京大学経済学部教授:専攻=経済史 岡崎哲二氏)
リチャード・ヴェルナー氏は、日本の金融政策の展開と独立性を強化しようとする 日銀の努力について、非常に内容豊かな本を書いた。ここには、一九八〇年代後半の
資産価格バブルの創出とその後のバブル破裂に果たした日銀の役割がじつに手際よく 描かれている。きわめておもしろい本である。
(シカゴ大学経営大学院教授:専攻=国際経済・金融 ロバート・Z・アリバー)
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